マレーシア進出の形態(業務提携/駐在員事務所/支店/現地法人設立etc)について。


様々なマレーシア進出形態があります。

一口に「マレーシア進出」と言っても、その態様はひとつではなく、

現地企業との業務提携による進出から始まり、駐在員事務所を設置する方法、日本法人の支店を設置する方法、現地法人を設立する方法まで様々です。

本ページでは、各進出形態について概要を説明致します。

早見表

 業務提携駐在員事務所設置支店設置現地法人設立現地法人買収等
資本金の投下不要不要不要必要必要
法務コストの大小事案による。少ない比較的少ないそれなりにかかる事案による。
許認可提携先のライセンスを使うことになるそもそも事業不可許認可が取得できない業種が多い許認可取得可能買収先の許認可が使える
税務/監査現地では不要不要(個人所得税の申告は必要)税務申告、会計監査必要税務申告、会計監査必要税務申告、会計監査必要
撤退-簡易比較的簡易時間とコストがかかる時間とコストがかかる

 

現地企業との業務提携

現地に自社の支店設置や法人設立等は行わず、マレーシアの提携企業の協力のもと、自社のサービスや商品をマレーシアで販売したり、自社の製品の製造等をマレーシアで行うという形態でのマレーシア進出です。

法務手続きとしては、業務提携先との間で業務提携に関する契約書(販売代理店契約書やOEM契約書等)を取り交わすことことになります。

下記その他の形態と異なり、現地に自社の駐在員を置くことはできません。

 

駐在員事務所の設置

自社の社員を情報収集のためにマレーシアへ駐在させるという形態のマレーシア進出です(駐在員事務所は進出準備のため情報収集のためのものですので、正確に言うと「マレーシア進出形態の一つ」というよりも「マレーシア進出のステップの一つ」です)。

現地法人を設立する場合と異なり、駐在員のワークパーミット(就労ビザと言ったり、エンプロイメントパスと言ったりします。)を取得することに関して、資本金を投資する必要がありません。

ただし、この形態で進出した場合、マレーシアにおいてその駐在事務所が商取引やビジネス活動をすることはできず、あくまでも将来、本格的に進出するための前段階としての情報収集ができるに留まります。

法務手続きとしては、マレーシア投資開発庁(MIDA)に対して、所定の書類を提出します。支店形態や現地法人設立形態の場合と異なり、会社登録委員会(SSM)へ登記申請をする必要はありません。

駐在員事務所として税務申告や会計監査を受ける必要はありませんが、駐在員は個人として所得税申告が必要となります。

他の進出形態に比べると手続きが簡易であり、初期費用も少なくてすむ他、撤退することになった場合の手続きもシンプルです。

 

日本法人(またはその他外国の法人)の支店を設置

駐在員事務所の設置と異なり、支店の形態で進出すれば、支店において商取引やビジネス活動をすることが可能となります。

また、現地法人を設立する場合と異なり、資本金を投資する必要はありません。

ただし、支店形態では許認可・ライセンスを取得できない業種が多くありますので注意が必要です(例えば、小売業・卸売業・飲食業は支店形態ですることが認められていません)。

法務手続きとしては、会社登録委員会に対して、登記申請を行います。

支店手続きとして税務申告が必要となり、現地法人と同じく会計監査を受ける義務もあります。

 

現地法人の設立

独資又は現地企業との合弁により現地法人を設立し、その法人名によって事業を行うという最も一般的な進出形態です。

駐在員のワークパーミットを取得するためには一定の出資をしなくてはならないということにはなりますが、支店形態に比べると許認可やライセンスが取得しやすく、また製造業等の業種では税制上の優遇措置が受けれることもあります。

現地法人の形態として、公開会社(BHD.)と非公開会社(SDN. BHD.)がありますが、日系企業の進出の場合は非公開会社の形態が多く利用されています。

法務手続きとしては、会社登録委員会に対して会社設立登記の申請をします。

税務申告と会計監査が必要となります。

 

現地法人の買収、または現地法人への出資

すでに存在する現地法人を買収したり、出資をすること等によりマレーシアへ進出する方法もあります。

マレーシアにおいては、政策によりライセンスの発行が凍結されている業種がありますが、その事業へ参入したい場合にはすでにそのライセンスをもっている現地法人を買収したり、株式を一部買い受ける方法等により参入していくことが可能です(そのような業種は、外資が所有できる出資割合に上限を設けていることが多いですので、所轄官庁への確認が必須です)。

法務手続きとしては、買収先企業の各種調査(デューデリジェンス)、株式譲渡契約書等の締結、会社登録委員会に対して株主変更や取締役変更の手続き等をすることになります。

 

 

まとめ

1)自社で駐在員をおかず、現地での事業は現地パートナーに任せるなら

現地企業との業務提携

 

2)マレーシアで勝機があるかどうかをできる限り低コストで見極めたいなら 

駐在員事務所設置、または支店設置(但し、上記のとおり支店設置はあまりお勧めできません)

 

3)すぐにビジネスを開始するなら

現地法人設立または現地法人の買収/出資

 

上記のどの選択肢に関しても、弊社にてお手伝いさせていただくことが可能です。

どうぞお気軽にお問い合わせください。

 
 

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