マレーシア法人設立の条件について。


 

質問1:外国人や外国法人による100%出資で会社を設立することはできますか?

 

回答:

多くの業種で、外国資本100%保有の会社による事業活動が認められています(IT企業、飲食業、製造業、コンサルティング業など。但し、一部例外有り)。

以前は、マレーシア資本を入れることを求める規制が多くありましたが、それらの大半は撤廃されました。

外資100%が認められたことにより、少数株主の保護や権利行使等に注意を払う必要がなく、極めて安定した事業運営が可能です。

 

 

質問2:株主は何名必要ですか?

 

回答:

株主は1名必要でOKです。

 

 

質問3:株主はマレーシア国内に居住している必要はありますか?

 

回答:

必要ありません。

なお、株主には居住要件は求められていないものの、会社の役員(Director)については、最低1名のマレーシア居住者を選任することが求められています。ただし、マレーシア人である必要はありません(マレーシア在住の日本人でオッケーです)。

 

 

質問4:資本金として、最低いくらを出資する必要がありますか?

 

回答:

マレーシア会社法が規定する払込資本金の最低額は、1RM(マレーシアリンギット。

しかし、マレーシア法人の役員(director)や駐在員のEmployment Pass(外国人がマレーシア国内で就労するための在留許可)を取得するためには、1RMでは足りません(Employment Pass取得のために必要とされる最低資本金は質問6をご覧ください)。

また、飲食業、小売業、貿易業、サービス業等に関しては、ライセンス取得のために、最低100万RM以上の払込資本金が求められます(ただし、例外有り)。

 

 

質問5:Employment Passって何ですか?

 

回答:

外国人がマレーシア国内で就労するために必要となる在留許可のことです。

「就労ビザ」、「雇用パス」、「ワークパーミット」、「労働ビザ」などと言われることもあります。

 

 

質問6:Employment Passを取得するためには、いくらの資本金を出資する必要がありますか?

 

回答:

外資100%の会社であるか、マレーシア資本が入っている会社であるかによって、求められる最低資本金は変わります(マレーシア資本の占める比率が大きいほど、求められる資本金額は小さくなります)。

 

・外国人資本100%の会社の場合、払込資本金50万RM以上。

・マレーシア資本との合弁会社の場合(30%以上がマレーシア資本)、払込資本金35万RM以上。

・マレーシア資本100%の会社の場合 払込資本金25万RM以上

 

但し、上記に関わらず、飲食店業や小売業等の一定の業種に関しては、100万RM以上の払込資本金としなければライセンスが取得できず、そして当該ライセンスがなければEmployment Passの取得は原則できません(但し、例外あり)。

また、マレーシア資本との合弁であっても、KEYPOSTに就く外国人の雇用パスについては、外国資本保有分につき50万RM以上の出資が求められることがあります。

なお、上記はあくまでも求められる「最低額」ですので、上記金額を出資したからといって、必ずしもEmployment Passが取得できるわけではありません。

 

 

質問7:マレーシアで会社を設立するには、最低何名の取締役が必要ですか?

 

回答:
最低1名の取締役(Director)を選任する必要があります。

 
 

質問8:取締役として、マレーシア人を選任する必要がありますか?

 

回答:
マレーシア人の取締役を選任する必要はなく、日本人取締役のみで会社を設立することができます(資本に関しても、外資100%出資が認められることについては前回お話ししたとおり)。

 

 

質問9:マレーシアに居住している取締役を選任する必要があると聞いたのですが?

 

回答:
はい、そのとおりです。

最低1名の居住取締役を選任する必要があります。

 

 

質問10:私はマレーシア国外に居住しているのですが、マレーシア法人の取締役に就任することはできますか?

 

回答:
可能です。

ただし、質問9に記載のとおり、最低2名の居住取締役(マレーシア国内に居住している取締役)が必要ですので、

貴殿とは別に、2名の居住取締役を選任する必要があります。

 

 

質問11:居住取締役として就任してもらえる現地パートナーがいません。名義貸しサービスがあると聞いたのですが、利用してもいいのでしょうか?

 

回答:
事実として、名義貸しサービスを利用している会社は多くあります。
また、現地の知人程度の人に名義貸しをお願いしている例もよく聞くところです。

ただし、利用にはリスクが伴いますので、注意が必要です。
名義貸取締役も、対外的には貴殿の会社の取締役ですので、当該名義貸取締役が貴殿の許可なく行った取引についても法人が責任を負うことがあります。

また、当該名義貸取締役が不法な行為により会社名で第三者を害した場合、他の取締役個人に対して監督義務違反を追求してくる債権者がいないとも限りません。そのような場合、貴殿が取締役に就任していたとすれば、たとえ有限責任株式会社で事業を行っていたとしても、貴殿個人として責任を負うことがあります。